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2008年08月21日

2008年サッチモの旅・レポート@ ニューオリンズ編 サッチモと固い絆で結ばれた暑〜い夏の日々 ★★ニューオリンズは熱くJAZZに弾んだ!★★

サッチモと固い絆で結ばれた暑〜い夏の日々
★★ニューオリンズは熱くJAZZに弾んだ!★★
eighth annual SATCHMO SUMMERFEST


日本の「サッチモ祭」に続いてジャズとサッチモの故郷ニューオリンズでは、今年も「サッチモ・サマーフェスト」(第8回)が7月31日から8月3日まで、フレンチクオーターの一角、ルイジアナ州立博物館「旧USミント」を中心に華々しく開催された。外山喜雄・恵子夫妻共著の写真集『聖地ニューオリンズ・聖者ルイ・アームストロング』の表紙(装丁・石山さつきさん)に使われたデザインが、いわばサマーフェスの“公式ロゴ”として街中にあふれる。そんな賑わいの中、温かく迎えられた外山夫妻、セインツ、そして日本から送られてきた楽器たちを追った。                         (文と写真・小泉良夫)
 
JAZZに迎えられ、お祭りのフタはあけられる
7月30日午後、外山夫妻とセインツ、それにツアー一行13人がルイ・アームストロング・ニューオリンズ国際空港に降り立ちコンコースに出ると、トレーシーさん率いるTBCブラスバンド10人がさっそくJAZZサウンドで迎える。外山夫妻と広津誠さん(cl)も加わり、さっそくお祭りのフタは開けられた。日本のファンのみなさんから寄せられた子供たちへの義援金1000ドル!が、まずここで出迎えの彼らに手渡される。
翌31日、ツアー一行は、2005年のハリケーンで壊滅的な打撃を受けて休校していた第9区のG.W.カーバー高校を訪ねる。昨年9月、旧校舎の隣接地にプレハブの仮校舎ができ、1000人以上いた生徒の約半数が戻ってきていた。18人のブラスバンド部員による歓迎演奏会。ここでもセインツが加わりJAZZの輪が広がる。楽器はすべて流されてしまい、生徒たちが手にする楽器はすべてピッカピカの新品。急きょ市などから補充されたようだが、まだまだ絶対数はまったくたりないという。この高校にすでに日本からの貴重な楽器24点が送られており、この日、新たに外山さんからカーバー高校ブラスバンドに3000ドルも手渡された。
夕刻、旧USミントで開かれたサマーフェスト主催者らによる歓迎レセプションには、超豪華な顔ぶれが一堂に集まってきた。名誉なことで我々ツアー一行全員も、その場に招かれていた。



サッチモをこよなく愛するあの顔この顔が…だったあの顔この顔は─。
まずは主賓。サッチモやマイルスを世に送り出してきた元コロムビアレコードの名プロデューサー、ジョージ・アバキアンさん、89歳!! 外山さんの言葉ではないが、サマーフェストの“ご神体”!? まったく変わりなくお元気そうで、にこやかな笑顔を振りまき、みなさんとハグを繰り返しては再会を喜び合う。サマーフェストの各イベント会場、ニューヨークのライブハウス「バードランド」…5度も、6度も…我々があちこちどこへ行っても、お会いすることができた。いやあ恐れ入りました!
次いでマイケル・コグスウェルさん。ニューヨークのサッチモハウス&クイーンズ大学サッチモ・アーカイブ館長さん。2010年にはサッチモハウスと道路を隔てた向かい側に総工費17億円という超豪華な“サッチモ博物館”(ルイ・アームストロングハウス・ミュージアム&ビジターハウス)が建設されるそうで、ここの館長さんにもなる方。後日ニューヨークでもお会いできたが、サッチモ関連施設の最高峰でまさに第一人者。
ダウンビート誌の元編集長、ダン・モーゲンスターンさん。いまはニュージャージー州立ラトガー大学のジャズ研究機関ディレクター。これらの方々がいわば大物トリオ。
それに特筆すべきもうお二方。2010年の完成をめざして製作にかかったというジャズのパイオニア映画『バディー・ボールデン物語』でサッチモの大役に挑んでいる黒人俳優レノ・ウィルソンさんと監督のダン・プリッカーさん。レノはまさに若い頃のサッチモのそっくりさん。あの人なつっこい笑顔がまた素晴らしい。日本での公開はいつになるのでしょうか。待ち遠しいですねえ。そんなみなさんの記念写真を撮り続ける。

バースデイケーキまで外山さんの“写真集デザイン”8月1日は朝からルイ・アームストロング公園で一足早い(誕生日は8月4日)「サッチモ・バースデイ・パーティー」。外山さんとセインツはメインの音楽担当で、外山喜雄(tp,vo)・恵子(bj)夫妻、ジミー・スミス(ds)、広津誠(cl)、藤崎羊一(b)とフレディー・ロンゾ(tb)、そして応援に駆けつけた地元の人気トランペッター、カーミット・ラフィンがたっぷりデキシーを聴かせたあと、♪ハッピー・バースデイの合唱とともに2つ特大ケーキがカットされてみんなに配られる。
このケーキのデザインがまた外山夫妻の写真集の表紙をデザインした「原作・石山さつきさん」。サマーフェストの期間中ニューオリンズは、このデザインで埋め尽くされた感があり、会場周辺に貼られたポスター、大看板、サマーフェストのパンフレット、プログラム、Tシャツ、街を走るバスのボディーにも!採用されている。主催者側は、このデザインをまた来年も使いたいそうで、評判は高まる一方。
続いて関係者を集めたランチョン・パーティー。フレンチクオーターではNo.1のレストラン「アントワーヌ」でガンボなど盛り沢山のニューオリンズ料理に舌鼓。「サッチモ・サラダ」なーんていうのも出ました。
終わって外山さん夫妻はこの日午後、旧USミントの広間でのセミナーで約1時間、日本での活動、サッチモとの出会いなど、ユーモアいっぱいの対談を行う(全部英語!)。会場が大いに沸く。ウケるんですねえ。
夕刻は「サッチモ・クラブ・ストラット」。フレンチマン通り全体が“ジャズストリート”になり、ファンはごひいきのバンドめざしてあちこち歩き回る。2階のベランダからもサックスの大音響アンサンブルが滝のように降り注ぐ。セインツは「クリストファー・イン」での演奏。ここは“養老院”でもあり、お年寄りのファンもいっぱい参集してきた。その方々が杖を片手に踊り出し、「聖者の行進」になるとセカンドラインのパレードにまで連なっていく。何ともみなさんお元気。…にしても忙しい1日でした。

見せ場、聴かせどころは炎天下の野外ステージ2日午後は、セインツ一番の見せ場というか、聴かせどころ。炎天下の野外ステージ「Traditional Jazz Stage」(13:45〜15:00)での全9曲の熱演。外山さんのトランペットが高らかに…ジミーのヴォーカルがブルージーに歌う「St. Louis Blues」、恵子さん(bj)と広津さん(cl)による「Lead Me Savior」、恵子さん(p)の十八番「Honky-tonk Train」、サッチモ役の外山さん(tp)とジャック・ティーガーデン役のフレディー(tb)の息のあった掛け合い「Rockin’ Chair」は大受け、「Chinatown, My Chinatown」もよかったなあ。ステージ前はクイックで踊るカップルで埋まる。ここでも最後は「聖者の行進」とセカンドラインで幕…と思ったら拍手が止まず、“アンコール”は「この素晴らしき世界」。曲が始まるとみなさん、この曲を待ちかねたように大感激の拍手を送ってくるのです。この曲は、まさにアメリカ人、いや全世界の人々の“愛唱歌”なのでしょうね。

涙と感動のJAZZミサ、熱い!40℃下のパレード3日は、シドニー・ベシエも通った由緒あるカトリック教会、セント・オーガスティン教会での「ジャズミサ」。聖歌隊とトレメ・ブラス・バンドがスイングし、外山さんの奏でるゴスペルの澄み切ったトランペット音が、教会の隅々まで響き渡る。厳かな中にも、明るく温かいムードに満たされていく。広津さんも加わる。我々がニューオリンズに到着した日、空港に迎えに出てくれたTBCのメンバーの一人、トランペッターの少年も外山さんと並んで演奏。…と、外山さんが驚きの目を見張る。「あの少年のトランペット、バルブボタンが1つなかったんです。なんか楊子のような物をピストンにさして吹いていたんですよ」。外山さんはこの少年にぜひ日本からトランペットを送ってやりたいという。そんな優しい外山さん夫妻にこの日、市から思わぬプレゼントがあった。ミサに訪れた人たちの拍手の中、大きくて立派な「市の鍵」が送られたのだ。外山さんの目に涙が光る。温かい拍手が教会にこだまする。
教会の外では長老グランド・マーシャル率いる本物の!セカンドライン・大パレードがスタートを待つ。街路は相変わらずのカンカン照り、頭がくらくらするような炎天下。持参した温度計を見ると40℃を超えている。髪の毛はチリチリ…熱中症も気がかりだし、これではとてもついては行けない。500mほど併走して写真を撮り、ホテルへ駆け込む。

故郷での5日間は夢のように過ぎ去って…午後6時半からのサマーフェスト・フィナーレは外山さん、K・ラフィンさんらトランペッター5人による「サッチモ・トリビュート」。旧USミントの野外メイン会場。2階にまで届きそうなサッチモ像が隣で、まだまだ日が高い青空に向かってトランペットを突き出しているものだから、現役も互いに負けてはいられない。吹きに吹きまくる。「On The Sunny Side Of The Street」「Mack The Knife」…身動きがとれないほどに会場を埋めた観衆からの大歓声も渦巻く。「聖者の行進」で締めて、Happy Birthday Satchmo!のかけ声とともに、2階のベランダからパパパーン!と紙吹雪が発射され、観衆に降り注ぐ。クライマックスの演出も感動的だった。
終われば、真夏の生牡蠣とガンボ、ジャンバライア、レッドビーン&ライス…ニューオリンズ料理をお腹一杯詰め込む。何度でもやってきたくなるニューオリンズの5日間は夢のように過ぎ去ってしまったのです。

現地ニューオリンズの新聞記事等

14年間、ニューオリンズの子供達へ楽器を送ってきた活動への感謝として、ニューオリンズ市の鍵を頂きました!!タイムスペキューン紙 8月5日
http://blog.nola.com/sheilastroup/2008/08/pilgrimage_ends_on_a_sweet_not.html

ニューオリンズ タイムスペキューン紙 2008年7月31日
http://blog.nola.com/sheilastroup/2008/07/a_fest_to_build_a_dream_on.html

タイムスペキューン紙 8月4日
http://blog.nola.com/festivals/2008/08/another_successful_summfest.html

ニューオリンズ FM放送局WWOZ 2008年 8月2日
http://blog.nola.com/wwoz/2008/08/from_japan_to_new_orleans.html



posted by saints at 23:38 | TrackBack(0) | ニューオリンズ訪問記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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